ナイアガラフォールズ市からお隣のソロルド市やセントキャサリン市に行く時はウェランド運河を越えます。
高速道路で運河の上を通過するガーデンシティスカイウェイと、運河をくぐる2つのトンネルは問題ありません。問題は8つの橋です。船が来ると橋が上がってしまい、車は待たされることになります。
この他に実は鉄道が通る橋もあるのですが、これも船が優先です。列車は橋が降りてくるまで通過できません。
ウェランド運河って?
大西洋と北米五大湖は、セントローレンス海路によって結ばれています。五大湖で一番下流のオンタリオ湖と一つ上流のエリー湖との間にはナイアガラ川という天然の川が流れていますが、ナイアガラの滝があるため船の往き来ができません。そこで作られた水路がウェランド運河です。
最初のウェランド運河は1829年に作られました。ウェランド川を利用したもので、40の閘門を介し大きく曲折しながらオンタリオ湖とエリー湖を結ぶものでした。
現在のウェランド運河は4代目です。1932年に完成しました。8つの閘門で、オンタリオ湖とエリー湖をほぼ一直線に結んでいます。
ウェランド運河は、おおむね3月中旬から12月末まで開通しています。2023年から2024年にかけてナイアガラ地方は暖冬で、エリー湖もほとんど凍りませんでした。それでも例年通り冬期間は運河の水が抜かれて閉鎖となっていました。通常、この間に大規模な閘門のメンテナンスを行います。
ロック3展望台
3月から12月までの間に、毎年約30000隻の船舶がウェランド運河を利用してオンタリオ湖とエリー湖を往き来します。3万トン以上の大型貨物船や客船だけでなく、個人のクルーザーやヨットもウェランド運河を利用できます。
下流から3つ目のロック3(第3閘門)には博物館と展望施設が設けられていて、ウェランド運河を往き来する船を間近に見られます。ロック3展望台はナイアガラの滝から車で20分ほどの距離にあります。
クインストン
ウェランド運河が作られる以前、ナイアガラ川を上る船はクインストンの村でいったん船から荷を下ろし、馬車に積み替えナイアガラの滝の上流まで運んでいました。
クインストンは内陸の小さな村ですが、重要な港でした。英米戦争の際にはアメリカ軍に占拠されたほどです。
現在クインストンからは、ワールプールの急流に挑むジェットボートが発着しています。
チッパワ
馬車で運ばれた荷物が再び船に乗せられた場所がチッパワです。ここから別の船で五大湖の上流へと荷が運ばれて行きました。
チッパワはナイアガラフォールズ市内に含まれていますが、古い町の佇まいを残す可愛らしい地域です。
ウェランド運河とその歴史を訪ねてみませんか
ロック3展望台は一見の価値があり、修学旅行の学生さんたちなどをご案内することがあります。ウェランド運河沿いのパークウェイも、なかなか見応えのあるドライブコースです。
クインストンやチッパワも、ナイアガラでお時間がある方には足を伸ばしていただきたい場所です。
オプション対応でご案内しますので、ナイアガラへ暮らすように旅しにいらしてみませんか。お問い合わせお待ちしています。