【深堀、カナダのお金の話】ちょっと詳しくカナダのお金にまつわる話を

現地情報fromナイアガラの滝

早速ですが、カナダドルは今いくらでしょう?このCurrency Converterで確認できます。

カナダの通貨はカナダドル。アイキャッチの画像はバンクオブカナダからお借りしました。

紙幣は、紙ではなくプラスチック(ポリマー製)でペラペラしています。額面ごとに色が違うので、子供銀行のお金のようです。5ドルが青、10ドルは紫、20ドルが緑、50ドルが赤、100ドルは茶色。一般的には流通していませんが、赤紫の1000ドル札もあります。

使われている貨幣は5セント、10セント、25セント、1ドル、2ドルの5種類です。50セントも作られていますが、ほとんど流通していません。

分かりづらい硬貨の話

額面ごとに色が違って見分けやすい、覚えやすい紙幣に比べて、硬貨は慣れるまで使いづらいようです。つい紙幣を出して、小銭でジャラジャラお釣りをもらうことが多くなってしまいます。

そこで硬貨について少し詳しくご紹介します。

まず、一番小さいヨットの絵が刻印された硬貨が10セントです。一回り大きいビーバーの絵が刻印されている硬貨が5セント。なぜか10セントより5セントの方が大きいんですよ。

次に大きいのが25セントです。「クォーター(1/4)」と呼ばれるように、4枚で1ドルになります。一般的には大きな角のカリブー(トナカイ)が描かれています。

さらに一回り大きく金色の硬貨が1ドルです。ルーンという鳥の絵が刻印されているので「ルーニー」と呼ばれています。金色と銀色2色の硬貨が2ドルです。ルーニーをもじって「トゥーニー」と呼ばれています。2ドルにはシロクマの絵が刻印されています。

1セントは?カナダの1セント硬貨は廃止されました

カナダでは2013年に1セント硬貨が廃止されています。1セントの硬貨を作るために1.6セントの費用がかかるからだそうです。1セントの製造・流通を廃止したことで、年間に約1,100万ドル(10億円相当)のコストが削減されたと言われています。

1セント硬貨の廃止に伴い現金で精算する場合は、5セント単位で切り上げ(ラウンドアップ)、切り下げ(ラウンドダウン)されることになりました。2セント切り下げ、2セント切り上げです。

1〜2セント→0セントに切り下げ
3〜4セント→5セントに切り上げ
6〜7セント→5セントに切り下げ
8〜9セント→0セントに切り上げ

つまり、28セントは30セントになりますが、36セントだと35セントになるということです。

例えば以前の旅行の使い残しなどで1セント硬貨を持っている人がいるかもしれません。その1セント硬貨を5枚出しても5セントとして使えませんので悪しからず。

1セント硬貨にはカエデの葉が刻印されていました。カナダらしい硬貨でしたので、1セント硬貨をお持ちのお客様には「記念に取っておいてください」とご案内しています。1セント硬貨は「ラッキーペニー」とも呼ばれるので、お土産に添えて差し上げても良いかもしれません。

珍しい色付きコインも!カナダの記念硬貨

カナダの記念硬貨。色付きも。

カナダでは毎年たくさんの記念硬貨が発行されています。1ドルや2ドルの記念硬貨も発行されていますが、よく見かけるのは25セントの記念硬貨です。通常の25セントにはカリブーの絵が刻印されていますが、25セントが10枚あれば、そのうちに1枚くらいはカリブー以外の絵柄が混じっているように思います。

そしてカナダは、世界で初めて色付きの硬貨を発行した国です。バンクーバーオリンピックの際にもたくさんの色付き記念硬貨が発行されています。

わたしは、こういった記念硬貨を見つけると使わずに取っておくようにしています。あなたもカナダ滞在中に見つけた記念硬貨を、思い出として手元に残してみませんか。

カナダはカード社会 「現金を使ったのはチップくらいだった」

記念硬貨を集めてみようとおすすめした直後に恐縮ですが、カナダはカード社会です。コロナ禍でさらにキャッシュレス化に加速が加わりました。

わたしも2020年3月以降、基本的に現金は持ち歩かなくなりました。例えコーヒー一杯でもカードで精算できるからです。

先日ご案内した日本からのお客様も、「現金を使ったのはチップくらいだった」とおっしゃっていました。

わたしはコロナ禍以前から、「まとまった額のお買い物ならクレジットカードが便利でお得」とご案内していました。クレジットカードで精算すると銀行の取引きレートでの換算となるので、両替の手数料がかかりません。

クレジットカードで精算する際、カナダドルか日本円か選択できることがあります。この時に日本円を選んでしまうとレートはお店の言い値です。カナダドルを選びましょう。クレジットカード各社も、現地通貨の選択を推奨しています。

ナイアガラの滝の消費税は何パーセント?

カナダの消費税は、国に納める連邦税GST(Goods and ServicesTax)と州に納める州税PST(Provincial Sales Tax)の合算です。オンタリオ州はGSTとPSTをまとめHST(Harmonized Sales Tax)としています。

税率は州によって異なりますが、ナイアガラの滝のあるオンタリオ州の消費税は13%です。ただし食料品は非課税だったり、子供洋品にはPST部分がかからなかったりします。

お土産物を購入する場合でも、メープルシロップは食料品なので無税、チョコレートは贅沢品なので課税対象です。

そしてナイアガラフォールズ市内観光地のエリアでは、DMF(Destination Marketing Fee)やTIF(Tourism Improvement Fee)といった観光税を課されることがあります。全ての施設で課されるわけではないので、観光税はお店によって0%から10%とご案内しています。

ナイアガラフォールズ市では、この観光税を環境美化や花火を上げる費用に充てているとのことです。

いくら渡す?いつ渡す?異なる習慣、チップの話

日本にはない習慣なのに、カナダやアメリカなどでは当たり前の習慣となっているのがチップです。主に飲食店やタクシーなどでサービスを受けた時に、お礼として渡します。

わたしが添乗員としてカナダに来始めた頃のことですから、もう30年以上前のことです。ツアーに夕食が含まれていなかったので、何組かのお客様をレストランにご案内しました。食事を終えたお客様が精算を済ませ先に店を出ようとすると、他のお客様が「お釣りがテーブルに置きっぱなしよ」と。

さすがに最近では、「国によってはチップの習慣がある」とご存知の方が多いでしょうが、いくら渡せば良いのか、いつ渡せば良いのか、心配されるお客様もいらっしゃいます。

キャッシュレス化が進んでいるカナダでは、カード精算の際は、暗証番号を入力する前にチップを足すよう表示が出ます。ナイアガラの滝周辺では、15%、18%、20%といった選択肢が一般的です。簡単にその中から選んでも良いですし、その他を選んで好きなパーセンテージや金額を入力することもできます。

現金で精算した場合はお釣りを持ってきてもらえるので、その中からチップ分をテーブルに残しておくと良いでしょう。

質問があればお気軽にフォーラムをご利用ください!

カナダドルの紙幣や貨幣のこと、税金やチップのことを掘り下げてご紹介しました。お金の話は分かりにくいけれど、とても大事ですよね。

実際に旅行するとなると、「あれは」「これは」と知っておきたいことがたくさん出てくるのではないでしょうか。お金のことでも、それ以外のことでも、気になることがありましたらフォーラムを使って質問してください。

フォーラムは、みなさんの疑問や旅の思い出をシェアしていただくために作りました。ナイアガラの滝に関することでしたら自由に書き込んでください。みなさんの参加をお待ちしています。

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